
2013年(H25)に国立社会保障・人口問題研究所が公開した「日本の地域別将来人口推計」によれば、2040年(H52)に美瑛町の人口は6,733人となる。ゆっくりと劇的な変化が現れるためすぐには動きにくいが、時が経つほど何もしないリスクが増える、不都合な問題である。今後の課題は、この問題の原因を分析し、なすべきことを仮説として見出すことである。
◆この推計は、国勢調査の年を起点にして過去の人口移動の傾向を分析し、30年後の人口を科学的(注1)に予測したものである。一昨年、2010年(H22)の実績で2040年(H52)まで推計したものが公開された。 →参考資料1
◆人口減少に対して何もしないリスクとはどういうことか
人口が2010-2040年で39%減れば、歳入も減り、財政状況が悪化するリスク。
人口減と財政状況の悪化が同時に進行すれば、政府主導の市町村合併の対象にされるリスク。
市町村合併の対象になれば、「びえい」という名が消滅するリスク。(丘のまちびえい、世界で一番・・・)
◆リスクを回避するとはどういうことか
人口減少に歯止めをかける、あるいは緩和する打ち手を見つける。
人口が2010-2040年で39%減少しても財政規律を維持できるシナリオを見つける。
◆多様な考え方と行動(選択肢)があるということ
「この推計を否定する」~ この推計を科学的に否定するのは容易でない。しかも、時間が経つほど事態が進行するので、何もしないリスクが増える。リスクは回避できない。
「当面静観する」~ 時間が経つほど事態が進行するので、何もしないリスクが増える。リスクは回避できない。
「対策する」~ 有効な打ち手を見つける可能性がでてくるので、リスク回避の可能性も出てくる。
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注1)
コーホート要因分析: 男女の年齢ごとに、自然動態(出生・死亡)、社会動態(転入・転出)、子どもを産む率など過去の傾向から求めた条件を用いて、年齢がひとつづつ増したときの人口を予測する方法である →資料へ
参考資料
「日本の地域別将来人口推計」 国立社会保障・人口問題研究所 →資料へ
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