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第20報. 農地観光の研究-3~解決プラン

最終更新: 2019年9月22日



“丘のまちびえい”の農地観光の「真の問題」と「解決のリーダーシップ」を論じたが、最後に「農地侵入の防止」に効果ある総合的な解決プランを提案する。上のチャートで「農地侵入の防止」に不可欠なアクション群をロジックツリーで表現した。必要なアクションが漏れなく揃えば相乗効果で目的を達成する、一部でも欠ければ未達成となる関係を見える化している。多岐にわたる関係者が議論するとき、切り口や論点を明確にして道筋からはずれないよう、チェックできる。

1.ルール(条例)

この問題に関して新しいルール(条例)を制定すべき理由は、

  • 観光客のモラルに訴える従来の方式で不法行為を防止できなかった。

  • 外国の観光客にも通用する独自の条例で規制する方法がより合理的である。

  • 条例の制定に関する障害は見当たらないので、制定は可能である。

この条例には、規制のみならず、農地という神聖な仕事場が日常的に観光客におびやかされる異常な事態を普通の状態にもどす、この認識を町民や関係者で共有する意義がある。そのための基本の骨子はつぎのとおり。

  • (農地の権利)農地は私的所有物であり法律にもとづく権利がある。

  • (規制と罰則)農地の権利を保護する規制と罰則がある。

  • (観光客の啓蒙)農地の景観からビジネスの恩恵を得る観光業や写真家は、農地の権利の保護を観光客に呼びかける役割がある。行政は、農地の権利の保護を基本にして観光を振興する役割がある。

2.統一した告知

国際的な観光客に通用する条例とするため、現状からの改善すべきポイントは、

  • お願いではなく、(農地の権利)と(規制と罰則)のみ簡潔に記述する。

  • 看板やチラシなどの告知媒体は、内容の整合、表現の統一をはかる。

  • 正確で通用する英語の表現を作ったのち、中国語やハングルに翻訳する。

3.境界線の表示 観光客にとって境界線があいまいなら規制の効果は減るので、条例で農地の境界線を正確に定義なければならない。これにより、観光客への告知は「農地の境界線を越えて侵入してはならない」、「農地の境界線はつぎのように設定されている」とシンプル化できる。なお境界線の定義を明文化するにはつぎの事例が考えられる。

  • 道路上に引いた線、おかれた障害物、立て看板による説明

  • 色による補助的な説明

4.考察

  • 前田真三氏の丘の写真が有名になって農家もふるさと自慢に感じたころは、今日の問題は誰も予測できなかった。

  • その後の外部環境は一変した。(多数の写真家の移住、デジカメの普及、観光ビザの緩和、SNSの普及、青い池の出現など) 農業と観光の利害が衝突する事態に対処する有効な手だてがいまはない。

  • 今後も外部環境は変化しつづけるから、基幹産業の農業と観光を共存させる思想を次世代に引き継がねばならない。条例の制定はいまの世代ができる行動のひとつである。

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※ここで農家は、農地観光の被害地域の農家の意味。文脈のなかで農家と略している。

#農地観光 #観光戦略

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