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(No.108) 3月議会傍聴|このまちが持続するための複雑な諸課題


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まちづくり総合計画は予算配分には役立っても、課題解決には機能していないと受け止めている。 「未来につなぐまちづくり」を追求する第6次総合計画とするなら、計画の構成を従来と変える必要がある。

あらすじ

美瑛町の未来について考えたく、3月議会(7日間)を傍聴した。いくつかの気づきがあったので、このまちが持続するための複雑で包括的な諸課題(例)について考察してみた。



傍聴して気になったこと


3月議会(※脚注)の主目的は、行政がつくった令和3年度予算を議会がチェックすること。傍聴して気になったことがいくつかある。

  1. 単年度予算は、チェック役の議員が実質の異論をはさむ余地はほとんどない。 3日間の予算審査特別委員会で、百件を上回る議員からの質問に係長クラスが答え、それで終わる。係長クラスがすべて把握し、まちを動かしている感じだ。

  2. ところが予算の根拠は、総合計画などにつながって導いているわけではない。 予算の根拠も、議員のチェックも前年予算との比較がおもである。総合計画や各種計画との整合性の文脈で説明したり、追求したりすることはまずない。

  3. 将来につながる複雑な課題になると、表面的なキーワードで話が終わってしまう。 係長も課長もいろいろ話すが、質問には答えない。議員もそこで納得する。・・(持続可能とかSDGs、総合計画、共有ビジョンなど)

※3月議会の概要(美瑛町HPヘ)

まちが持続するための複雑で包括的な諸課題(例)

最高の議決機関である議会で、将来につながる複雑な課題の議論が表面的なキーワードで終わってしまう。これは問題だ。


そこで議員の断片的な指摘を寄せ集め、包括的な課題として組み立て、つぎのようなリストをつくった。いずれも、いくつもの縦割り政策要素が複雑に関係した構造となる。

  1. 町立病院の医療体制と財政支援のバランスをどうとっていくか。

  2. 住民サービスの維持と、公共施設等の維持管理、縮小する財源のバランスをどうとっていくか。

  3. 移住定住、関係人口、観光など、人の流れを商工業の雇用および地域経済にどう結合していくか。

  4. 農業の高度化、六次産業化、まちづくり新会社、自転車ツーリズムなど、産業のエンジンをどう強化していくか。

  5. 災害に強い産業構造に向けどこに投資を集中していくか・・・企業誘致/観光施設/農林業を中核とした多角化/文化や教育によるまちおこし、など


総合計画のありかた

この議会でまちづくり総合計画について期待するいくつかの議論を聞いた。最上位の計画と言われる総合計画のありかたに疑問を持った。

  1. 令和3年度予算の審議で、行政も議会も現行の第5次まちづくり総合計画を参照した場面はほどんどない。

  2. 上記の「まちが持続するための複雑で包括的な諸課題(例)」の5項目は、第1次から第5次までの総合計画が機能せず、残留した課題が累積したものと考えられる。

  3. 第6次の総合計画は、新しくつくった未来共有ビジョンからバックキャスティングに今日なすべきアクションプランを明確にするいう。しかし、上記の複雑で包括的な諸課題(例)の解を求めるとは言っていない。

以上のことから、まちづくり総合計画は予算配分には役立っても、課題解決には機能していないと受け止めている。


「未来につなぐまちづくり」を追求する第6次総合計画とするなら、計画の構成を従来と変える必要がある。

  1. 始めに、最上位の重点課題の設定と、戦略シナリオがある。・・上記「まちが持続するための複雑で包括的な諸課題(例)」

  2. つぎに、その戦略シナリオを支える、縦割りの総合計画とアクションプランを展開する。・・これによって不要な事業を仕分けすることができる。


また、そういった戦略シナリオの作り方も新しくすべきだ。

  1. 付け焼刃のワークショップでなく、行政と議会と町民が参加した専門委員会で、総合計画に先立って取り組む。その時点でベストの戦略シナリオをつくる。

  2. 役場の事務局は単なるコーディネートでなく、シンクタンク的な機能を持つ。

  3. 議会が行政をチェックするといった硬直した発想を捨て、未来の共通課題に対しては議員も計画作りに参加する。


Noriaki Gentsu@NorthQuest

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