2017-02-28、第4回のワーキンググループ会議でプランの原案が示された。北大の観光学高度研究センターがまとめたもの。行政との調整は入っている。3月17日に町民に説明会がある。詳しくは添付の原案(クリック)
1.美瑛町の観光の問題について総合的な診断と処方が示された。「丘のまちびえい」と唱えつづけて蓄積した問題の全体像を明らかにした価値がある。ただし、観光と農地被害の実態について具体的に記載がないので、無関係の町民に真の問題が伝わらないかもしれない。要注意。
観光で潤う/恩恵がない層、観光で被害を受ける/影響ない層 →町民意識が分断
自由にただで入ってもらう →地区・農道ごとにルールで規制する、駐車料金をもらう
好きに回れる →周遊コースの設定などメニューを用意して受け入れる
観光客のことを知らない、増やす限界がある →客層にあったメニューを用意する
2.「観光を通じて地域をマネジメントする」という概念(観光庁のDMOに準拠)が示された。いままでの「観光でまちづくり」と漠然としたものより、全国標準を採り入れた意味がある。しかし、「目的」のページを読むと「目的と手段の混同」があるので要注意。ー上の写真を参照
「観光を通じて地域の課題を解決する」(=目的)
「そのために観光とどう向き合うべきか施策を示す」(=手段、事業)
つまり(目的)の地域の課題が設定されていない、(手段、事業)の観光はすすめる、すると事業が目的化するわけだ。今までのパターンと同じだ。町民の理解が進むかどうか。
3.美瑛町の計画は、問題分析と目標がなく、事業だけ書くものが多かった。昨年の「まち・ひと・しごと創生総合戦略」にひきつづき、このプランも目標指標を設定したのは前進だ。ただし、中身については町民が期待する成果となるか要注意。
苦労せず達成できそうな数字を「%」で出している。
基準となる100%の絶対数字がいまはないという。
4.目新しい表現で真意がわからないものとしてふたつあった。
「観光を振興するとこれからは言わない」
「観光客の数字を追いかけない」
by Noriaki Gentsu @NorthQuest
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参考文献 美瑛町観光マスタープランー案 2017-02-28 第4回WG →クリック
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