あらすじ
4年目の異業種人材研修「地域課題解決プロジェクト」(注1) ――課題解決とは名ばかりで、なかみは事業アイデアコンテストのようだ。美瑛高校がなくなるかもしれないという衝撃的なデータが、よその会社の研修プログラムの発表のなかで町民が知る。ゆでガエル現象(注2)におちいったまちづくりの現状が現れている。
事業アイデアコンテスト
課題解決とは名ばかりで、なかみは事業アイデアコンテストのようだ。
調査~課題設定~解決策まで提案して帰ってしまう、これで課題解決などできない
マイナーな問題に終始し、原因となるメジャーな問題が放置されたままだ
提案された解決策は、表面的でコインの裏返しにすぎない
誰のための課題解決か
課題解決とは、自分の問題を自分で解決するという原則を知らないのだろうか。
よその会社の若い社員が研修の一環で地域の課題について解決策を提案する
まちづくりの実力者がその提案がよいわるいと批評する
町民は評価とコメントを書く
行政はいいところをとって事業に展開する
衝撃データとゆでガエル
美瑛高校がなくなるかもしれないという衝撃的なデータが、よその会社の研修プログラムの発表のなかで町民が知る。美瑛町の主要な文書(注3)に美瑛高校の生徒の減少問題の言及などない。人口減少というメジャーな問題になすすべなく、ゆでガエル現象におちいったまちづくりの現状が現れている。
プロジェクトからの具体的な提案
参加した6チーム中2チームが美瑛高校の生徒の減少の問題を取り上げた。このままでは近くクラス数の縮小と将来的には閉鎖のリスクもあるので、入学者を増やすための解決策として、「フードデザイン科の新設」や「町営英語塾美瑛塾」が提案された。――提案の詳細は(注4)
まとめ
人口減少というメジャーな問題を、過疎化とみなして歩んできた。高校がなくなるところまできてしまった。ゆでガエル現象とはこのようなことを言うのだろう。まさに、自らの課題意識の欠如と言える。異業種の人材育成どころではない。
―美瑛高校の問題は、人口流出による産業と経済の縮小が若者の流出をまねくというメジャーな問題を考えないとどうしようもない
―若者の流出は、「足腰の強い産業づくり」の掛け声だけで、新規産業の育成と雇用の創出において見るべき事業成果が出ないからだ
―事業成果が出ないのは、詰まるところ自らの課題解決力と戦略マネジメントの欠如による
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by Noriaki Gentsu @NorthQuest, びえい未来ネット
参考資料
(注1)報告会は平成29年10月14日
(注3)「第5次まちづくり総合計画」、「平成29年度調整執行方針」、「教育行政執行方針」
(注4)びえい新聞平成29年10月28日、広報びえい11月号
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