あらすじ
地方創生のねらいは地域産業を復興し、仕事と人の好循環を目指すこと。その議論のため、製品開発戦略で用いるポートフォリオ・マネジメントの方法を提案する。これにより、市場の成長とわが町の産業の競争力を大局的に考えることできればと思う。
ポートフォリオ・マネジメント
企業は経営の継続のため、製品ポートフォリオ・マネジメント(PPM※)によって自社の製品やサービスの市場の位置づけと新たな開発の方向性を考える。製品やサービスには競争とライフサイクルがあるためだ。※Product Portfolio Management
地方創生が「新たな産業と仕事が人を呼び、人が仕事を呼ぶ」好循環によって地域を持続させるコンセプトなら、企業の方法が使えるかもしれない。
図1は美瑛の産業ポートフォリオのイメージだ。(図1の注を参照) なおこれはイメージであり、正確なデータは追って検証しなければならない。
図1から読みとれることは、
名所観光は、売上高(円の直径)が小さく「花形・スター」にふさわしくない。
農業と地場産品は、成長は中位だが、競争力も高く理想的な「金のなる木」である。
左半分の産業群は、タテは成長市場にあるが、ヨコは赤い雲の競合に抑えられて右に動けず、売上高(円の直径)も大きくなれないという問題がある。
「花形・スター」の空白の領域に、大きな円が欲しい。
皆さんのアイデアはどうでしょうか?
ポートフォリオの創造
製品ポートフォリオ・マネジメント(PPM)で大局が見えたら、つぎに「問題児」を「金のなる木」にどう育てるか考える。図2のようなアイデアを考えてみた。
図2の美瑛の産業ポートフォリオの創造の考え方はつぎのとおり。
「花形・スター」の空白の領域に、大きな円が欲しい。
競合の多い「問題児」を「花形・スター」にできないか?
右の空白に大きな円をおいて、6次産品、地場食材を使ったご当地グルメ、道の駅やふるさと市場などのテナントが集結した「びえいマルシェ」を考える。フラノマルシェを超える集客センターのイメージ
丘めぐりや青い池に来た日帰り観光客を大量に誘客する
テナントは、移住者による起業、地元の若者や農家の主婦などの新規出店、
「びえいマルシェ」のお客を宿泊産業や体験観光に誘導するー観光案内や新交通
「びえいマルシェ」は美瑛の魅力が集積した、地域の稼ぐ力と域内経済の循環のためのエンジンである。
新しく多様なモノとサービス、および雇用が集結する拠点
日帰りや宿泊に関係なく、近郊の住民も含め、外貨を稼ぐ拠点
ここを拠点に、町内の宿泊施設や体験ビジネスに客を回遊
まとめ
農業とか観光といった枠組みを超えた、新しい産業ポートフォリオの創造は可能
「びえいマルシェ」の成功要因は、ヒト・モノ・カネのヒト・・「経営チーム」
この提案をベースに、別のポートフォリオの可能性を幅広く議論
Noriaki Gentsu @NorthQuest
◆起業や地域の問題解決を目指す若者にむけ、「北の若者塾」を始めました。 https://www.blog1.northquest.net/
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