あらすじ
来年10月始動の旭川空港の民営化。このビジネスチャンスを美瑛の経済に活かせるか?新幹線の旭川延伸という夢のはなしでなく、自ら投資することなく113万人から238万人に増えた旅客の流れがそばの空港に発生する。JR富良野線の将来の廃止をも補う可能性を秘めた大きな変動。だが、オール美瑛でなにか動き出したという話はまだないようだ。
変化を読む
観光の経済効果は、北海道が大きく伸びても美瑛町はそれほど伸びない。宿泊数や観光消費額単価の推移をみればわかる。これは、経済効果をうまない脆弱な産業構造による。
収益源としてのホテルの参入が景観条例によって実質的に規制されている。
強みのペンションの宿泊収容力が、競合する市町村に比べ少ない。
収容力のある白金温泉が、対リゾート観光・シティー観光の競争力が低い。
したがって、合理的な戦略はつぎのような視点を考慮したものとなるだろう。
弱者としての宿泊観光ではなく、日帰り観光の収益力を高めること。美瑛の農業の強みを活かし、フラノマルシェのようなビジネスモデルを追求する。
すぐ近くの空港に発生した巨大な観光客の流れをそこに誘導する。
さらに、計画されている占冠と旭川を結ぶ高速道路からの流れを美瑛に吸引する。
考えられるビジネスチャンス
上記のような変化が起きるとして、たとえばつぎのような先手をすぐ打つべきだ。
旭川空港内に「びえいSHOP」を出店する。観光案内、レンタサイクル拠点・予約、ガイドツアー拠点・予約、荷物預かりと配送サービス、4K映像。
美遊バスを旭川空港から運行し、美瑛にひとの流れをつくる。青い池と丘巡り。道内7つの空港に美瑛選果のショップを出店し、つぎの旅行先に美瑛を選んでもらう。
以上の動きのトータルストーリー、およびそれを可能とする、場所とか権利の交渉。
カムイミンタラDMOに加入する。近隣市町村から孤立するのではなく、共存共栄と相乗効果の道を選ぶ。
組織は戦略に従う
旭川空港の民営化、あるいは将来の旭川占冠の高速道路の開通など、ビジネスチャンスにどん欲に反応し、実現に向けて動く民間組織がいまの美瑛に必要だと思う。
人口減少の克服と地域経済の活性化がこのまちが持続する条件ならば、いま起きている大きな変化に対応できる新しい戦略が先にあって、それに最適な新しい組織をつくることだ。
Noriaki Gentsu @NorthQuest
◆起業や地域の問題解決を目指す若者にむけ、「北の若者塾」を始めました。 https://www.blog1.northquest.net/
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