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執筆者の写真NorthQuest |びえい未来ネット

(No.90) 議会レビュー|ニューノーマル(新常態)を見据えた町政運営ほか(一般質問・青田議員)



あらすじ 美瑛町議会 6/18ー令和2年度第4回定例会。青田知史議員の一般質問の項目に沿って、質問と答弁のやり取りから明らかになったことを要約した。質問相手は町長。 なお、詳細なやりとりは、Youtube/びえいの議会/会議録を参照されたい。このブログの目的は議事録ではなく、まちづくりのテーマを町民にわかりやすく共有すること。

 

Q1.ニューノーマル(新常態)を見据えた町政運営

Q1-1 重大感染症を想定した業務継続計画策定の必要性

  • 新型コロナ対策に特化して4月に行動計画を策定。業務継続計画は、感染の影響で職員の40%が出勤不能となることを想定。

  • 外部委託の業務(ごみ収集など)の業務継続計画は今後の課題。


Q1-2 公共事業脱平準化と企業誘致等による地域振興策

  • 公共事業は建設事業等実施計画に基づき、中長期的視点で事業の優先度や財政の将来展望をを考慮して実施。観光協会のアンケートでは建設業より宿泊業の方が緊急との結果。(議員から)提案の緊急輸送道路や水道の長寿命化については、いまいちど新しい時代の新しい公共事業のありかたを考えるなかでの検討課題。

  • 地域振興については、町民のくらしを守ることを最優先に新型コロナと向き合い、社会生活の変化に適応した地域産業の振興、移住定住対策、企業誘致、新たな産業の創出に向けた施策を推進。~中町のホテル建設計画は最近の動きはあるが、民有地につき町からの積極的なアプローチは不可。


Q1-3 財政展望について(財政規律)

  • 地方経済の危機的状況を乗り越えるため、北海道市町村備荒資金組合の資金を一時的に取り崩し、町独自の対策を実施。(関連記事)

  • 国の臨時交付金の成り行きを見ながら、今後とも持続可能な財政運営。財政調整基金(現状5.5億円)の適正水準(10%)には足りない。基金全体(現状40憶円)は交付税の年額(45憶)分しかない。今後臨時交付金が決まってきたらまず備荒資金に戻して、基金全体として現状の水準を保つのが当面の目標。基金に占める備荒資金の配分割合は検討課題。

  • そのうえで第2波第3波への備えとして活動自粛によって浮いてくる財源を振替えつつ、町民生活を支える考え方。

 

Q2.町の持続的発展を支える内部統制体制構築の取り組み


Q2-1 内部統制体制の現状と今後の取り組み

  • 内部統制体制の構築は、本年4月に市町村の努力義務化。H30に策定した規定により業務執行に伴うリスクを未然に防止する取り組み中。


Q2-2 ICT活用の現状とテレワーク導入の方向性

  • 本町のシステムは、セキュリティの観点から行政システムとインターネットシステムを分離。行政システムについては、策定したポリシーに基づき統制中。

  • テレワークは通勤時間が短い地方においては未普及。実施にあたっては、セキュリティー確保や新たなルール作りなどが必要。働き方の変化と国の動向を注視。



Q2-3 情報管理と提供のあり方

  • ICTを活用した町民への情報提供は、HPをメインに、本年4月からLINE公式アカウントを展開、広報誌や防災無線と併せて積極的な情報発信を展開。情報の迅速な伝達とリスク防止に配慮。


 

まとめ

この質問と答弁に触発され、次のように考えた。


1.財政ストレステスト バブル崩壊のあと平成の大合併があった。終息の見えないコロナ不況に耐えられない自治体は合併を強いられるリスクがあるのではないか? よって先手で、財政のストレステスト(税収減+交付税減額)を行ない、アフターコロナの財政を論ずる必要があるのではないか? ところが本日の議論はつぎのとおり、これでいいのだろうか?

  • 公共事業は建設事業等実施計画に基づき、中長期的視点で事業の優先度や財政の将来展望をを考慮して実施する。(町長)

  • 国の国土強靭化計画に呼応して、緊急輸送道路や水道の長寿命化などの公共事業を行う考えはないか?(青田議員)

  • 観光協会のアンケートでは建設業より宿泊業の方が緊急との結果。(議員から)提案の緊急輸送道路や水道の長寿命化については、いまいちど新しい時代の新しい公共事業のありかたを考えるなかでの検討課題。

財政のストレステストと、他より遅れている公共施設等管理総合計画と長期の財政見通し、この2つともナシでアフターコロナの公共事業を論ずることができるのだろうか。


2.テレワーク

テレワーク産業は(野村議員、安田議員、中村議員の質問でも出たが)マイペースでやっていたらダメだと思う。国が言いだしてどの市町村でも検討している、「上川地方では美瑛がやる」と先に構想を宣言することが大事だ。

  • 先に宣言すれば、テレワークは美瑛のブランドを獲得することができる。

  • コロナの打撃を受けた美瑛町の資産が活用でき、立地の競争力もある。テレワークとサイクリングのまち美瑛は親和性がある。

  • テレワークから、ICTや5Gを農業に応用する研究者やラボの展開が考えられ、高度技術者の移住や、旭川高専の学生の受け皿の可能性も広がる。

3.タスクフォース

上記の新しい時代の緊急課題を短時間にまとめるには、既存の組織割りでは無理だとおもう。時々集まるプロジェクトでもだめだろう。



(Noriaki Gentsu @NorthQuest)

 

美瑛町6月議会、9名の議員の一般質問の速報はこちらをクリック→ https://j.mp/2uhqlCr


この速報は議事録や会議録ではなく、議会で議論したまちづくりのテーマの要約です。

・議員から町の方針をきく質問は、町の答弁をメインに記載します。

・議員から提案や問題を出した質問は、質問と町の答弁を併記します。

・当初と文脈の変わる再質問は、別の段落に記載します。


 

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