役場のシナリオが硬直的に見える。観光税のときは反対意見の吸収や包含ができない。中心市街地計画のときは経済循環効果や多様なアイデアを包含できない。当面はPLAN-Aで、積み残しはPLANーBとセットにした幅広く機動的なプランが求められる時代になっている。

目次
町民参加とコンセンサス
町民参加が増えれば増えるほど民主主義には良いですが、コンセンサスを得るのに時間がかかります。
限られた時間で原案と少数の意見との妥協点を探ってコンセンサスを得ることが大事です。
政治的な動機を除けば、このまちにコンセンサスの得られない問題はないと考えます。
コンセンサスを得るには意見の違いを見える化することです。それには違いの場所を見つけないといけません。意見の違いを見える化するのが今日のテーマです。
そのため今回は観光税の全体像をチャート化したものをつかって、コンセンサスを得るには複数のシナリオをもたなければいけないこと見ていきましょう。
観光税、現状についてのコンセンサス
下図↓は来訪者への支出-(b)4.3億円が、町民への支出に食い込んで町民サービスを圧迫している現状をシンプルに現わしています。(詳細の説明は省略します)
まずここで議論の参加者につぎの点のコンセンサスを得ることが必要です。
データ:来訪者への支出-(b) 4.3億円の算出根拠の確かさについて
アクション:「この問題の究極は青い部分(a)に食い込む赤い部分(b)を最小にすることでよいか」という問いについて

シナリオ1
アクション:「この問題の究極は青い部分(a)に食い込む赤い部分(b)を最小にすることでよいか」という問いについてシナリオ1はつぎのようになります。
下図↓は多くの自治体で行っているもので、観光目的税で観光振興の財源を賄うシナリオです。この案は答申案では美瑛町に不向きであるとして除外されました。
除外したけれども議論の参加者に除外した理由を示してコンセンサスを得ることが必要です。
役場案に反対論の理由のひとつとしてこのシナリオのほうがよいというのがあります。
メリットとデメリットを戦わせて優劣を町民が判断するのがよいと思います。(省略します)

シナリオ2(PLAN-A)
下図↓は役場の最新の案です。
アクション:「この問題の究極は青い部分(a)に食い込む赤い部分(b)を最小にすることでよいか」という問いについてシナリオ2となります。
この案の対立点は次のようになっています。これについてコンセンサスを得る必要があります。
来訪者への支出が新たな税収で全てカバーできない。1.2億円が一般財源に食い込む格好でスタートする。今後ともこれが許容できるのかと言う点について。
反対論のある宿泊税がなしになったと仮定した場合、上記の1.2億円がさらに増えるため多数の町民が許容できるのかという点について。
さらにこの案はリスク回避シナリオがないため脆弱なプランとなっています。つぎの点についての耐性シミュレーションが必要です。
入込客数が今後5年ぐらいの間に300万人を超えるレベルになって財政需要がさらに増大した場合の対処について。
十勝岳爆発やパンデミックが発生して3~5年のあいだ来訪者が激減した場合の、オーバーツーリズム投資が対策がサンクコスト(埋没費用)にならない、あるいは経費を柔軟に削減できるかどうかという点について。
十勝岳爆発により青い池が消滅した場合のサンクコスト(埋没費用)について。
サンクコスト(埋没費用)=回収不可能な費用。例えば町債で建設したが不要になって支払い義務だけが残った公共施設など。

シナリオ3(PLAN-B)
上記↑のシナリオ2でクローズアップした、不十分な点、対立点、リスクに対する耐性などの懸念事項を含んだPLANーBをつくって前に進めるようにすることが大事です。
PLAN-Bは幅広いコンセンサスを得るために有効です。労力は要りますが、プランの幅が広がって反対意見や不安意見を吸収することができます。いますぐできないこともセットになってコンセンサスを得られる可能性が高まります。

まとめ
世の中が動いているので、役場も町民も前進あるのみとの思いです。
役場の体質がおかしいと町民が文句言ってもプラスはありません。
役場のPLAN-Aに文句があるなら、いろいろ質問してPLAN-Bもセットで引き出すのがよいと考えます。
皆さんはどう思われますか?
今回はここまでです。
2025-2-24 Noriaki Gentsu @ NorthQuest(ノース・クエスト)・・Quest=探求する
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