あらすじ
出口の見えない農地侵入の問題がさらに複雑で抽象的、非論理的になっている
写真景観フォーラムと農地侵入の問題を無理に関連づけている
抽象論をやめて行政と議会しかできないことをやるべき
なにが問題か
25年たっても未解決、美瑛~観光客の農地侵入(ブログNo.39 リンクはこちら)の続き・・・
農家と観光の摩擦について、町民参加のワークショップや公開パネルディスカッション―(注1)で、出口の見えない話合いが続いている。「風が吹けば桶屋が儲かる」に似ている。
農地に入らせないシンプルな問題が、複雑で抽象的、非論理的になっている
「美瑛の写真撮影ルールを世界に発信して景観を守る」と苦しい理屈になっている
(撮影ルールを世界に発信)→(農地侵入を防ぐ)→(農地を守る)→(農業を守る)→(景観を守る)→(観光振興)、という複雑な連鎖は起きそうもない
なぜなら、つぎの部分で「逆も真なり」の関係が成立していないから。
(農地侵入を防ぐ)ために(撮影ルールを世界に発信)する ~ある程度〇
(撮影ルールを世界に発信)すれば(農地侵入を防げる) ~まゆつば×
まゆつば=説得力がない
2020年度の外国人来道者数500万人、美瑛に来訪する200万人に撮影マナー伝えられないから
―もし伝えられても、守ると限らないから ~過去25年の実績から
なぜこうなるか
簡単にいえば、写真景観フォーラムの開催と、農地侵入の問題を無理に関連づけたこと。問題の解決より、恐れる問題に波及する確率が高い。
写真フォーラムによって農地侵入問題を解決できる確率(A) すくない
農地侵入問題の解決が遅れて作物の疫病が発生する確率(B) Aよりおおい
まとめ(今後どうするか)
思考停止から覚めて、この問題がなぜ解決しないか原因を深く追求する ~たとえばトヨタのなぜなぜ方式(リンク)など
問題の性格が、たばこのポイ捨て防止条例のケースに似ている
問題がどの程度良くなったか悪くなったか説明できるひとがいない
問題解決の責任者がだれかわからない
マナーとか出口のない抽象論やめ、行政と議会しかできないことをやるべきだ。
何もしなければ、いままでのように今後も出口が見えないだろう
入ったら規則により罰せられるかもしれないという心理的な抑制を促す条例
その条例で美瑛を敬遠する観光客がいても、美瑛には長い目でプラス
スマホとSNSのブレークで拡大したこの問題。もたもたしているあいだに、ポケモンGOのブームがあった。そしてドローンの波が襲って来る日はそう遠くない。
by Noriaki Gentsu @NorthQuest, -びえい未来ネット
参考資料
(注1)びえいワイワイ観光会議、美瑛町の景観を守り育てるまちづくりセミナー、丘のまち美瑛・景観・写真国際フォーラム2017のパネルディスカッション
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