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  • 執筆者の写真NorthQuest |びえい未来ネット

(No.98) Society 5.0|新しい社会の未来ビジョンとは


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Society 5.0やスーパーシティなど最先端の考えかたを参考に、小さいまちだからこそ突破できること、突破しなければならないことを考えてみる。そしてPDCA、成功と失敗をくり返すことで、耐久力(レジリエンス)が生まれると思う。そのプロセスが「未来につなぐまちづくり」であり、結果がSDGsにつながるのだと思う。

あらすじ

美瑛のまちづくりの未来ビジョンはどうあるべきか? 抽象的な、なりたい未来ではなく、実体のあるもの・・人間中心の生活のサービス基盤のうえに町民生活がどう展開するか、技術と社会の変化のトレンドとともに戦略として描いたものにすべきだろう。



Society 5.0(ソサイエティ 5.0)


世界は将来の見とおしにくい、VUCAの時代と言われる。(下記※)


だが、第4次産業革命が確実に進み、社会はSociety 5.0(ソサイエティ5.0)(※)に向かって変化していることも確かだ。(下記※)


Society 5.0は、未来の地域社会の経済発展と社会的課題の解決をはかる考え方として提唱されている。

  • IoT(Internet of Things)で全ての人とモノがつながり、知識や情報が共有され、新たな価値を生み出すことで、課題を克服できる

  • 人工知能(AI)により、情報がタイムリーに提供されるため、ロボットや自動走行車などで、少子高齢化、地方の過疎化、貧富の格差などの課題を克服できる

  • これらの社会の変革(イノベーション)により行き詰まりを打破し、世代を超えて希望の持てる社会、ひとが活躍できる社会を目指す


※VUCA(ブーカ)とは、Volatility(変動性・不安定さ)、Uncertainty(不確実性・不確定さ)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性・不明確さ)という4つのキーワードの頭文字から取った言葉で、現代の社会や個人を取り巻く状況を表現している

※産業革命
第1次産業革命(18世紀半ば)ー蒸気機関、 第2次産業革命(1870~)ー電気・石油・鉄鋼、 第3次産業革命(1980年代~)ーデジタル化、 第4次産業革命(2010年代~2030年代)ーAI・ドローン・ブロックチェーン・仮想現実・3Dプリンタなど

※Society 5.0
狩猟社会(Society 1.0)、農耕社会(Society 2.0)、工業社会(Society 3.0)、情報社会(Society 4.0)に続く、新たな社会。


スーパーシティー


Society 5.0によって出現する社会は、国の構想スーパーシティーでイメージできる。

大都市がモデルなので美瑛にすぐ適用しないが、考え方が参考になる。

  • 都市(まち)のサービス機能を、従来の縦割り政策から転換し、人間中心の10のサービス分野で定義している・・(よって規制撤廃が必要)

  • そのサービス分野で出現したい未来を、技術を重層的に実装したシステムで裏づけている

スーパーシティ構想は、人間中心の10のサービス分野の未来像を掲げている。


  1. 移動・・・ヒトの自動輸送、IoT・データ活用による交通量・駐車管理など

  2. 物流・・・自動配送・ドローン配達による人材不足解消など

  3. 支払い・・・電子マネー・クレジットカードによるキャッシュレス決済の普及、魅力的なポイント還元制度の拡充など

  4. 行政・・・ワンストップ窓口・ワンスオンリー(情報の再提出不要)・ペーパーレスによる、各手続きの効率化など。

  5. 医療&介護・・・ITを活用した遠隔診療、介護補助ロボットの実装、医療・介護ノウハウのAI分析・見える化による効率的な人材育成、ラストワンマイルの医薬品ドローン配達など。

  6. 教育・・・オンライン教育による人材育成、パーソナルな行政データの活用など。

  7. エネルギー・・・スマートシステムを活用した、上下水・電力・通信インフラの最適管理など。

  8. 環境・ゴミ・・・スマートシステムを活用した、リサイクルの一括管理によるCO²削減、資源保護の徹底など。

  9. 防災&緊急・・・デジタルマップを活用した防災システムの構築、緊急時の自立エネルギー供給、自動運転救護車両・作業ロボットの実装など。

  10. 防犯&安全・・・巡回ロボット、遠隔監視など。


未来ビジョンと総合計画の政策体系


美瑛のまちづくりの未来ビジョンはどうあるべきか?

  • 人口減少と持続可能な社会とか抽象的なキーワードでない

  • 自分たちがなりたい未来といった、自己中心のものでない

  • 産業や経済、あるいは福祉といった縦割り政策の切り口でない


むしろ未来ビジョンは、複合的、実体のあるもの、

上にあげた人間中心の生活のサービス基盤のうえに町民生活(※)がどう展開するか、技術と社会の変化のトレンドとともに戦略として描いたものにすべきだろう。

  • このままいくと2030年~2040年にかけどうなるか →SWOTのT<脅威>

  • では、どんな技術と仕組みを実装し、よい方向に変えられるか →SWOTのO<機会>

  • 町民(※)は、これら外部環境の変化(脅威と機会)を知って、自分たちの弱み<SWOTのW>を補い改善し、強み<SWOTのS>をさらに強化する →町民参加による政策づくり、総合計画

 ※町民は、団体や組織、事業体、産業レベルを含む

まとめ

  1. 美瑛町の未来ビジョンと、総合計画のありかたについて提言した

  2. 田舎であっても最先端の考えを導入し、小さいまちだからこそ突破できること、突破しなければならないことを考えてみる

  3. ビジョンと政策は連動し、成功と失敗のPDCAをくり返す。そのプロセスが「未来につなぐまちづくり」であり、成果がSDGsとなる


Noriaki Gentsu @NorthQuest


 

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